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スウェーデンの蚤の市「ロッピス」で、自分だけの逸品を探す楽しみ
スウェーデンの「ロッピス(Loppis)」とは、日本で言う蚤の市やリサイクルショップのようなもので、使わなくなった物を売買する場です。
ストックホルムのHötorget(ヒョートリエット)で開催されるロッピスが特に有名で多くの観光客が訪れますが、地元の人々に親しまれているのは、駐車場に停めた車のトランクに商品を並べるようなラフなスタイル。そして、どの街にもあるのが、赤十字や救世軍といった慈善団体が運営する屋内のロッピス。ほとんどの商品は住民からの寄付で成り立ち、売り上げは福祉活動に使われます。
20年ほど前は、こうしたロッピスでも名窯の器や人気作家の作品が驚くほど安く見つかりました。ところが今はネットで価値を調べ、誰でも販売できる時代。掘り出し物が見つかる機会は年々減っています。
それでも足を運んでしまうのは、スウェーデンの暮らしを垣間見られる面白さがあるから。古着、古本、食器、家具、家電など市販品だけでなく、丁寧な刺繍作品や色彩感覚が光る手編みのブランケットには感心することもしばしば。
商品としての価値はなくても、心惹かれる物に出会うと「撮影小物」や「資料」と自分に言い訳して買ってしまいます。有名なロッピスでリーズナブルに名作を手に入れるチャンスを狙うのもよいですが、もし時間があれば慈善ロッピスにも足を運び、自分だけの逸品を探してみては?なお毎日開店ではないのでサイトであらかじめ営業日を調べるのをお忘れなく。

三田 陽子 Yoko Mita
北欧ヴィンテージショップ「Fukuya(フクヤ)」店主。
2006年、女性向け北欧ヴィンテージ食器店「Fukuya」を開店。北欧のモノに魅了されるうち、ライフスタイルや文化を紹介したいという思いから、2021年にレシピサイト『北欧のおやつとごはん』を開設。雑誌・メディアでのレシピ提供や料理制作も手がける。著書に『北欧 食べるつくる かわいいと暮らす』、『北欧のおやつとごはん 今日すぐ作れる北欧料理111レシピ』がある。
「Fukuya」HP ▶ こちら


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